メルルーサの和名や特徴を解説！白身魚としての魅力と美味しい食べ方も紹介

メルルーサの特徴と和名の由来

メルルーサは、白身魚の中でも日本ではあまりなじみがない魚ですが、海外ではさまざまな料理に使われています。名前の由来や特徴を確認してみましょう。

メルルーサとはどんな魚か

メルルーサは主にヨーロッパや南米などでよく食べられている白身魚です。体の形は細長く、やや大きめの口が特徴的で、成魚は50センチから100センチほどに成長します。外見はタラに似ており、うろこは小さめです。

ヨーロッパの市場では新鮮なものがよく見られ、冷凍や加工品としても広く流通しています。日本ではスーパーであまり見かけませんが、冷凍食品やフィッシュフライに使われていることが多い魚です。クセが少ないため、いろいろな料理に合いやすい点も特徴です。

メルルーサの和名や呼び方

メルルーサには「ヘイク」という別名もあります。和名では「ホシタラ」と呼ばれますが、国内での認知度はそれほど高くありません。英語では「hake（ヘイク）」、スペイン語では「merluza（メルルーサ）」と呼ばれています。

日本では「メルルーサ」と表記されることが多いですが、輸入品や冷凍魚で「ヘイク」と書かれている場合もあります。呼び方の違いを知っておくと、商品選びのときにも役立ちます。

メルルーサの分類と仲間の魚

メルルーサはタラ目メルルーサ科に分類される魚です。一般的なタラとは違い、メルルーサ科という別のグループに属しています。同じ仲間には「ケープヘイク」「アルゼンチンヘイク」などがいます。

タラやスケトウダラと比べると、やや身がしっかりしていて、加熱しても崩れにくい点が特徴です。海外では「ヘイク類」としてまとめて扱われることが多く、種類によって味や食感がわずかに異なります。

生息域と漁業での扱い

メルルーサは世界中のさまざまな海で漁獲され、国によって扱い方や資源管理の状況も変わります。ここでは分布や漁獲の現状について紹介します。

メルルーサが分布する海域

メルルーサは主に大西洋や南半球の海域に多く生息しています。ヨーロッパ周辺では大西洋北部から地中海、アフリカ西岸まで広がり、南アフリカやニュージーランド、アルゼンチン沿岸など南半球でも豊富に見られます。

生息域が広いため、各地で獲れる種類や漁獲量にも違いがあります。水温が低めの沖合いを好み、底引き網漁法によって大量に漁獲されています。

世界各地での漁獲と資源状況

メルルーサは世界で年間数百万トン規模で漁獲されており、漁業資源としても重要な魚です。とくにスペイン、アルゼンチン、南アフリカ、ニュージーランドなどでよく水揚げされています。

一方で過去には乱獲による資源の減少が問題となった時期もありました。現在は各国で資源管理が進められ、漁獲量の規制や禁漁期間の設定など、持続可能な漁業に向けた取り組みが広がっています。

日本におけるメルルーサの輸入と歴史

日本でのメルルーサ消費は、主に冷凍魚や加工品として始まりました。昭和後期から、フィッシュバーガーやフライなどの原料として多く輸入されるようになり、学校給食や外食チェーンなどでも利用されています。

日本近海にはほとんど生息していないため、店頭に並ぶのは輸入品が中心です。近年も南アフリカ、ニュージーランド、アルゼンチンからの輸入が続いており、価格の安定や加工のしやすさから需要が維持されています。

メルルーサの食材としての魅力

メルルーサはクセが少なく、さっぱりとした白身の魚です。食卓でも使いやすい魚として、いろいろな料理で楽しまれています。

白身魚としての味や食感の特徴

メルルーサは身がふわっと柔らかく、火を通してもパサつきにくいのが特徴です。味は淡白でクセがなく、魚が苦手な人でも食べやすいと感じる方が多いです。

また、骨が少ないため調理しやすく、魚の下ごしらえに慣れていない方にも扱いやすい食材です。揚げ物や蒸し料理、煮付けなど幅広い調理法に向いており、和洋中さまざまなレシピで使われています。

メルルーサが使われる料理や加工品

メルルーサは世界中で幅広く利用されています。日本ではフィッシュバーガーや白身魚フライ、天ぷらなどの冷凍食品に使われることが多いです。外食チェーンの魚料理でもよく使われています。

海外ではスペインの「メルルーサのガリシア風」や、南米のシーフードシチューなど、家庭料理やレストランメニューにも登場します。加工品としては、すり身やフィッシュスティック、魚の缶詰などもあります。

栄養価と健康面でのポイント

メルルーサはたんぱく質が豊富で、脂肪分が控えめな魚です。ダイエット中でも取り入れやすく、健康志向の方にも人気があります。特にカルシウムやビタミンB群が含まれており、成長期のお子さまや高齢者の方にもおすすめです。

脂は少なめですが、オメガ3脂肪酸もほどよく含まれており、生活習慣病予防に役立つとされています。以下の表は、メルルーサ100gあたりの主な栄養成分例です。

栄養成分	含有量	主な働き
たんぱく質	約18g	筋肉・体づくり
脂質	約2g	エネルギー源
カルシウム	約20mg	骨の健康維持

代表的な種類と選び方のコツ

メルルーサにはいくつか種類があり、購入する際の選び方や美味しさの引き出し方を知っておくと役立ちます。

ケープヘイクやニュージーランドヘイクの違い

メルルーサは原産地や種類によって、ケープヘイク（南アフリカ産）、ニュージーランドヘイク、アルゼンチンヘイクなどに分かれます。それぞれ身の締まりや味わいに微妙な違いがあります。

• ケープヘイク：身がややしっかりしており、揚げ物やフライに向いています。
• ニュージーランドヘイク：ふっくら柔らかい食感で、蒸し料理や煮物におすすめです。
• アルゼンチンヘイク：クセがなく、さまざまな料理に使いやすい万能タイプです。

どの種類も調理しやすいですが、用途や好みに合わせて選ぶとより美味しく楽しめます。

市場やスーパーでの見分け方

メルルーサの切り身や加工品は、パッケージに「ヘイク」「メルルーサ」と表示されていることが多いです。選ぶときは、表面が乾燥していないものや、変色がなく透明感がある身を選ぶと良いでしょう。

冷凍の場合は、表面に氷が厚く付いていないものや、ドリップ（解凍したときに出る水分）が少なそうなものが新鮮です。まとめ買いする場合は、小分けや使いやすいサイズのものを選ぶと便利です。

メルルーサを美味しく調理するポイント

メルルーサは加熱しても硬くなりにくく、さっぱりとした味わいが楽しめます。塩やハーブで下味を付けてから焼いたり、衣を付けて揚げたりすると風味が引き立ちます。

煮物や蒸し料理もおすすめですが、加熱しすぎると身が崩れやすくなるため、火加減に注意しましょう。また、骨が少ないので、子ども向けの料理にも使いやすい魚です。

まとめ：メルルーサの基本と食卓で楽しむためのポイント

メルルーサはクセのない白身で、幅広い料理に活用できる魚です。主に南半球やヨーロッパで漁獲され、日本では冷凍食品や加工品の素材として多く流通しています。

種類や産地によって味や食感に違いがあり、スーパーでは「ヘイク」や「メルルーサ」として売られています。たんぱく質が豊富でヘルシーな選択肢として、日々の食卓にも取り入れやすい魚です。調理方法やレシピを工夫しながら、いろいろな楽しみ方を見つけてみてください。